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BRAIN NAVI16号 近藤昇コラム「『通信』が日本を変える、世界を変える」

第16回 『通信』が日本を変える、世界を変える

私たちのホームーページには以下のような提唱を掲載させて頂いています。

私たちが、世の中の営業商談を変えます!

数年前より、iDeepソリューションズ社の提供するウェブコミュニケーションツール
TeleOffice」を使用して、さまざまな現場での実践を繰り返してきました。日々の会議を
ウェブ会議で行うのは当たり前。会社説明会、セミナー、日本と海外の商談会など、距離の
壁を超えていかにフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションを成立させることに
腐心しました。元々、ベトナムや中国、タイなどに拠点を構えていた関係もあり、
10年以上前からテレビ会議システムを導入し、日々の会議に利用していた経験があります。
ただし、技術の進化とコモディティ化により、テレビ会議システムの世界も低廉化が進み、
今ではクラウドにより誰もが利用できる時代が到来しました。

現在、多くの地方を訪問させて頂いています。日本の地方とベトナムの地方を繋ごうと
動き出した数年前より、多くの方々の紹介をいただき、日本全国、さまざまな企業に
訪問します。その際に冒頭の「TeleOffice」を使い、東京事務所や大阪事務所からスタッフを
オンラインで打ち合わせに同席させたりします。皆さんは最初はその雰囲気に慣れませんが、
次第にその場にいるかの如く、“普通のこと”として受け入れていきます。その際、地方の
ある企業の方が仰っていた言葉が印象的でした。

「これからは『通信』の時代なんだね」

通信という言葉だけでは無機質な響きしか感じません。
しかし、そこにフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションを添えてあげれば、
瞬く間に鮮やかな色彩を持ち始めます。ホームページやテキストによる一方的な発信
だけでなく、ましてや匿名による無責任な言葉の投げ合いではなく、人と人とのアナログ的な
触れ合いを大切にしたコミュニケーションを再現させることこそ、これからの『通信』の
果たす使命ではないでしょうか。

今、大手企業が続々とテレワークの導入を表明しています。それはとても素晴らしい
ことだと思います。ただ、単に“テレワーク”という一過性のブームに終わらないよう
私たちもさまざまな提唱を続けていかなければならないと感じています。2020年代には、
日本も世界も人々の生活や働き方が大きく変化してくるはずです。それは、前回にも
お伝えしているICT革命が社会やビジネスのインフラを大きく変えつつあるからです。

また、世界の社会動向や人口動態も大きく変化しています。先日、イギリスのEU離脱が
国民投票により可決されました。そこにはEU域内外からの移民問題が潜んでいると
いいます。しかし、この問題は何もイギリスだけに起こっているのではありません。
世界中のあらゆるところで発生しています。貧しい地域の住民が富を求めて大都市へ
出て行くことは何も今に始まったことではありません。アジアの若者が日本を目指すのも
同じ構図です。日本はそれを法律で極端に抑制しているだけに過ぎず、世界の各地で
ボーダーレスな労働が繰り返されています。翻ってみれば、これは日本国内にも
同じことが言えます。地方の過疎化が進行し、人口が減少。「地方消滅」と危ぶまれて
いる日本もこの問題と無縁と言い切れません。労働力のアンバランス化は流出側の
産業空洞化を招く由々しき事態となるからです。

人間が人間らしく生活し、働くことができる環境とは何でしょうか?国を超えて、
故郷を捨てて、仕事を求めることなのでしょうか?何のためのICT革命なので
しょうか?このような疑問が常に頭の中で反芻します。ICTが人の生活や働き方を
変えるというならば、このような世界や日本で起こっている問題に直視していく
必要があると思います。日本の都会のような便利で何の不自由もない場所ではICTは
単にマニアの玩具に終わってしまいます。だからこそ、私たちはベトナムだけでなく、
アフリカのウガンダ、ルワンダにも拠点開設を目指し、現場を直視したいと考えています。
現地の若者や農家の方々とICT技術を駆使したグローバルなワークスタイルに挑戦
していくつもりです。そこに前出の『通信』に大きな可能性を感じているのです。

私たちの冒頭の提唱は世界や日本の諸問題の解決と比較すれば、微々たる動きの
ひとつに過ぎません。しかし、「『通信』が日本を、そして世界を変える」と信じ、
まい進するのみです。ぜひ、皆さまにも忌憚なきご意見を賜れればと思っております。