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オンラインで繋がるとイノベーションが生まれる

先日、興味深いニュースを目にした。
省庁の地方分散化の一環で消費者庁が
徳島県への移転のためのテストを行っていたという内容だ。
IT企業が相次いでサテライトオフィスを開設し
話題となった徳島県神山町と東京の消費者庁を結び、
テレビ会議で長官が記者のインタビューに答えるなどの
シーンがニュースで流れた。
「いまひとつ利便性が確認できなかった」、「少し使いづらい」、
「セキュリティが心配だ」などのコメントが添えられていた。
また、長官自身が各メディアの取材に対し、項目ごとに課題を挙げ
「有用性に限界を感じた点もある」と感想を述べている。
このニュースを見て改めてメデイアの体質を痛感した。
より利便性を高めるための議論や他の利用シーンにおける
テレビ会議の有用性をなぜ伝えないのか不思議でならなかった。
そんな課題や不満はどんな技術やサービスの
初期段階においても当たり前のように生じる。
国は本気でテレワークの普及を
推進する気があるのか、と訝りたくなる。弊社は、創業以来、
“アナログが主役でICTはアナログをサポートする”
というスタンスで、ビジネス活動を推進している。
ひたすらICTが企業や社会活動、
一般の生活者に有効に使われることを目指してきた。
昨年上梓した
「ICTとアナログ力を駆使して中小企業が変革する」

に詳しくまとめたが、
ICTの仕組みの中で
私が特に可能性を感じているのが『テレビ会議』である。
テレビ会議というのは、今の世間での言い方にならうとそうなるだろう。
要はインターネットなどの通信回線を使って、
テレビで会議を行うからそう呼んでいるだけに過ぎない。
従来、このテレビ会議は主にビジネスシーンにおいて利用されてきた。
しかし、オンラインで複数拠点が繋がると
無限の可能性が広がることはお解りいただけると思う。
弊社では、ネットで顔を見ながらコミュニケーションを行う仕組みで
ビジネスを進めることを「オンラインビジネス」と定義している。
ECなどのネット通販とは別物である。

例えば、弊社が徳島県から委託を受けて行ってきた
サテライトオフィス事業では、このオンラインビジネスで
いくつかのビジネス活動を行っている。
ひとつは「吉野川に生きる会」と連携した弊社のサテライトオフィスで
ある巡礼の駅から講師が話してセミナーを行うこと。
先日は東京、大阪を繋いでシニアビジネスセミナーを開催し、
代表理事の島勝氏に講演をしていただいた。
徳島県にいながら、東京のセミナー会場に集まった150人近くの
聴衆に対して、講演をしたのである。
大阪の会場でも30人近くが聴講していた。
セミナーは講師が聴講者と同じ場所で話をする方が、
感動も伝わるし、講師との交流もできる。
リアルな場を共有できることが大切であるのは間違いない。
しかし一方で、いままで繋がることのなかった(できなかった)
場所が繋がり、新たな出会いが生まれる。
地方は特に東京などの都市部との情報格差が課題とされてきたが、
オンライビジネスを上手に使えば、かなりの部分で解消される。
今まで接点がなかった人たちの繋がりができると
さまざまな発想が生まれたり、
従来では想像もできなかった新たなビジネスが生まれたりする。
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弊社が運営する徳島県のもうひとつの
サテライトオフィスが那賀郡木頭にある。
先日、オンラインを使って海外との商談会を開催した。
地元の徳島新聞にも取り上げられた(記事詳細)が、
ICTの専門家からすると当たり前のことかもしれない。
しかし、ICTに縁遠い、特に過疎の村である木頭から
ベトナム現地への商談会は多くの人に刺激になったはずだ。

実は20年近く前からベトナムに進出している私達からすれば、
オンラインで現地と日本を繋ぎ、
ビジネスをするのは当たり前のことになっている。
前出のセミナーなども海外を繋いだものは
延べ100回以上も開催している。
例えば、弊社が開催している
「アジア食ビジネスチャンスセミナー」では、
ホーチミン、東京、大阪の会場を繋ぎ、私は東京会場で講演を行った。
カンボジアで農業ビジネスをしている阿古さんは
大阪会場で講演を行う。
タイでオーガニック農業ビジネスを展開する大賀さんは
タイの農場からスマホを使って講演を行ったのだ。
こんなことを普通に行っている。
ICT活用の支援を行っている弊社は今後も
想定外のオンラインの活用法を提唱していきたいと考えている。
それが、人々の生活を便利に、
豊かにするものであれば嬉しい限りだ。
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最後に、2枚の写真を見てもらいたい。
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皆さんはこの写真を見て何を感じるだろうか?

この写真に映し出されているのは
ベトナム南部の地方都市であるカントーである。
カントーは120万人を擁する都市でありながら、
日本人の存在はほぼ皆無。
しかし、日本とのビジネス連携を望む声は多い。
そこで、越日ビジネス・文化交流イベントを
昨年の11月に現地の商工会議所などと協力して、3日間開催した。
写真のステージは、そのメインイベントのひとつである
越日観光大使を選ぶための「美少女コンテスト」のワンシーン。
熱気あふれる会場のステージ後方のスクリーンに
映し出されているのは、弊社の東京オフィスのセミナールームだ。
この一体感を見てどう感じるだろうか?
これはオンライン利用のほんの一例に過ぎないが、
今までの感覚では考えられないような繋がりが生まれ、
コミュニケーションができ、そこで新たな企画やビジネスが生まれる。

これは、弊社が推奨しているシャープ社の子会社である
iDeepソリューションズの
クラウド型オンラインシステムを利用したものであるが、
今やネット環境さえあれば、
世界中、さまざまなシーンで繋がるのである。

これからは、顔が見えないネット上でのコミュニケーョンではなく、
顔が見えるコミュニケーションの時代へと
急速に移行するのは間違いないだろう。

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