とは言え、実際は最低気温でも18度前後ぐらいである。
日本人にとっては季節的に日本の春のように感じるだろう。 しかし、バイクで疾走するベトナムの人々は、長袖や時折、ジャンパーが目立つ。
中国大陸に大寒気団がしばらく居座っていて、ベトナムもその影響を受けているようだ。
確かに、出発前の日本は寒波到来の始まりで、自宅から見える六甲山も雪化粧していた。
妙なもので、常時、暑い=ホーチミンという図式が体にすり込まれている私は、ベトナムに来ての数日、日本にいるものと錯覚してしまった。
暑さが特に大好きな私の体は知らず知らずのうちに、常に、暑い(=熱い)ベトナムを期待していたようだ・・・。
ちょっと拍子抜けの感じは否めない。
これでは流石に好きな水泳は屋外ではできない。
さらに、北部の首都ハノイは最低気温が5度になったとか。
こんな話を聞くと、ハノイに四季があることを実感する。
そんな少し違和感のあるホーチミンで、先日、IT事業のパートナーIACP社の記念パーティーに招かれた。
少し説明すると、IACP社はパリ在住のベトナム人社長が経営するフランス本社のシステムインテグレーターである。
IBM始め、ビックカンパニーとの取引実績を有する実力のある企業だ。
同社の社長はベトナム戦争の頃にフランスに渡り、その後起業した。
フランス語は、ネイティブっぽく話される。
(もちろん、私はフランス語はわからない。あくまでも、雰囲気の話だ。)
今回は社長の故郷、ベトナムに現地法人として設立したIACPアジア社の5周年パーティーである。
ベトナムでも有数の実力を誇る企業であり、当社が手がけるベトナム成長企業シリーズ書籍などにも、登場いただいている。
パーティーの開始早々、ベトナムらしさを改めて実感することになった。
なんと、案内の開始時刻より約40分遅れてパーティーはスタートしたのだ。
よく聞いていた話ではあったが、真面目な日本人を代表して、時間前から着席していた私たち日本人グループは、
ある意味では、周囲からは、違和感があるんだろうなと思いつつ、ベトナム、フランスのおおらかさというか自然体というか、本当に関心した。
こんなところでも、「郷に入りては郷に従え」か。
はたまた、「ビジネスなのだから日本的に・・・」か。
頭の中で堂々巡りしながら、開始を気長に待った。
日本人招待客は、数社の顔見知りの社長と当社のメンバー。
席順では、一番良い場所のテーブルに案内された。
進行は、フランス語が基本で、通訳でベトナム語。
総勢200名以上の中で、数名の日本人のために日本語の通訳も挟んでいただいた。
心遣いに感謝。
途中、当社の田口、中嶋もカラオケを披露。
どこの国も熱いビジネスの現場はそうだが、パーティの最後はIACPアジアの全社員と我々も交わり、壇上で歌を一緒に歌い踊り、何度もワインで乾杯。
不景気どこ吹く風。
パワー全開のフィナーレであった。
フランス、ベトナム、日本のコラボでビジネスを成功させようと、改めて心に強く誓った日だった。
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