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アジアのインフラ産業の未来はバラ色?

少し前に、日経新聞の一面に、
ベトナム新幹線建設に関する記事が掲載された。
日本のODAだのみではあるが、
日本方式で高速鉄道を建設するという内容だ。

ベトナムで活動する私は、
以前から何度か耳にしていた話ではあるが、
さすがに、日経新聞の一面トップとなると、響きが違う。

日本の新幹線

この記事を巡っては悲喜こもごも、
さまざまな方がいろんな思いを持ち、
刺激を受けたことだろう。

ベトナム経済の実情に疎い方にとっては、
大きな驚きだろうし、新たにベトナムが注目される
きっかけになったのは間違いないだろう。
建設業界に限っても、先のことを考えれば、
よだれがでるような話だと思う。

私たちは、いよいよ本気で動き出したか?
「今度こそ、本当の話だったんだ」という感想を持った。
一方、ベトナム現地での反応は、少し冷ややかで、
懐疑的に受け止めている人も多いようだ。
地下鉄ができると言って、はや数年。
するすると言って、なかなか実現しないのが
ベトナムなので、こんな意見はもっともかもしれない。
話は変わるが、私は、神戸で16年前に創業し、
ローカルな経済圏から、一大勝負のつもりで、
10余年に東京に進出した。
(今にしてみれば、東京が特段ハイレベルとは思わないが・・。)
当時にしてみれば、重大決心であった。
その後、毎週、出張で新幹線を利用して行き来した。
のべで言うと、軽く数百回は新幹線を利用させてもらったことになる。

日本の新幹線-2 日本の新幹線車内

名古屋駅

最近は、当たり前と化していて何とも感じなかったのだが、
ベトナム新幹線建設のニュースを改めて考えてみると、
新幹線があるのとないのでは、ビジネスのスピード、
利便性など比べ物にならないと思う。
新幹線がなかった時代にビジネスをしていた方から見ると、
信じられない進化と言えるだろう。

そんなことを考えながら、ベトナム新幹線に
思いをはせると、また、別の新たな感動が沸いてくる。
まだまだ、先になるだろうが、とはいえ遅くとも20年は
かからないかもしれないが、その頃のビジネスの姿を
想像すると、自然とわくわくする。

ベトナムに日本より長い新幹線が日々往来し
ビジネスパーソンが行き来する。
なにせ、ハノイ、ホーチミン間は、陸路で約1700キロ、
現在の鉄道で行けば、約40時間。
それが、約5時間ぐらいになると言われているのだ。
そして、駅ができ、街ができ。
こんなことを考えるだけで心が躍る。
とてつもない変化、進化だ。
別の観点から、ベトナムの交通インフラの実情を
周辺国などと比べてみる。
タイに足を運んでいると、
交通インフラの整備された様子には正直驚く。
高速道路は、郊外まで整備されているし、
中心部では電車も、機能している。
中国の上海の交通インフラも急速に充実しつつある。
今や地下鉄などは、その総延長は世界一に迫ろうとしている。

一方、ベトナムはどうかというと、初めて訪れた人が
口をそろえて指摘するのは、交通インフラの遅れ。
タイより、15年か20年は遅れている印象がある。
特にここ数年、車が激増していることもあり、
バイクと車が混在した大渋滞が至る所で発生している。
バイクで通勤する人のストレスも相当なものだろう。
また、郊外の幹線道路では、輸送用トラックで渋滞も多々発生。
経済の発展に伴う物流網の整備は必須事項の一つだ。
この10年を見ていると、明らかに後手後手にまわっている。

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この国が更なる発展を継続的に行うためには、
交通インフラの整備は絶対不可欠だ。
それが充実して初めて、ビルやマンションなどの
建設物も機能性が増すというものだ。
新幹線はとてつもなく大きなテーマだと思うが、
実現するだろうという気持ちよりも、
日越の友好関係のためには、是非、実現してほしい。

それと同時に、目の前に迫っている
交通インフラの欠陥をいかに解決するか?
資金をどこから捻出するかという問題は
常について回るが、交通も含めてインフラ産業は
可能性を秘めているとも言えるだろう。
長い目で見れば、ベトナムの建設業界は超有望。
日本の建設業界こそ、出遅れている現状を把握し、
もっと積極的に進出してほしいものだ。

上海市内 上海ハイウェイ建設風景

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