アジアビジネスカンファレンスを開催した。
正直、想像以上の盛り上がりにこちらが驚いた。
気候的な暑さに加え、200人の越日経営者の熱気で
とても充実したビジネスマッチングになった。
ちょうどベトナムは夏にあたるが、特にダナンは暑かった。
ホーチミンに戻ると涼しく感じられたぐらいだ。
ダナンは知る人ぞ知る世界でも有数のリゾート地だ。
ニューヨークタイムズ紙の「訪れたい世界の観光地
ベスト50」にもランクインしたほどだ。とはいえ、まだまだ経済、都市機能、観光地など
いたるところが開発途上のまま。
訪れた人は誰もその風光明媚な雰囲気と潜在的な
可能性に魅了される。
そして、ダナンに一目惚れする。
ベトナムとは思えないぐらいの美しい地方都市だ。
私は神戸に住んでいる。
そのことはカンファレンスの講演でもお話した。
そして、「ベトナムの神戸です」とお伝えした。
ホーチミンやハノイに何回も訪れていてもダナンは
行ったことがない人も多い。
今回は、そういう日本の方も多く集まった。
初めてのベトナム、初めてのダナンの日本人は総勢50名。
そして、ベトナム人は経営者中心に約150名。
ダナンはまだ日本人と接する機会が少なく、
本格的なビジネスもこれからである。
ベトナムで今やビジネス誘致としては一番の
有力都市でありながら、地方の素朴さも感じられる。
リゾート地特有の爽やかさとダナンの新鮮な空気に包まれ、
ハイテンションな5月25日であった。
弊社は、今年の3月からダナン市の依頼で、
関西のジャパンデスクを引き受けている。
ベトナム人の友人との縁が繋がって、ビジネス連携が
成就したのだが、今回はその一環で第50回目の記念すべき
カンファレンスをダナンに決めた。
リーマンショック後、回数を重ねてホーチミン、ハノイ、
東京、大阪で開催してきた。上海でも2回開催している。
今回が初めてのダナンでの開催。
現地に弊社のスタッフがいない分、運営上の心配もあったが、
ベトナムビジネスの重要なカウンターパートである
PMC社やダナン市、VCCIの積極的なサポートもいただき、
運営にも支障がなく、想定以上にベトナム人も参加していただいた。
さて、今回は、講演の内容と引き続いての交流会の様子を
少し紹介させていただく。
私はいつもの通りNATO(ノー・アクション・トーキング・オンリー)に
日本人がならないようにしたいと話を切り出している。
日本人は、新興国の目線を忘れず、信用ビジネスに集中するべきとも
話をさせていただいた。
また、日本という国のとりまく課題もベトナム人の方々に向けて
お伝えした。
日本の大企業がなかなかイノベーションをおこせない
ジレンマについても、だ。
最後にダナンならではの特性を活かしたビジネスをいくつか
提案という形で話をした。
これには、ダナン市関係者からもおおいに賛同
いただいたことは心強い。
次にダナン投資局の講演。
いかにダナン市がベトナムの中でも
有望な投資先であるかを説明されていた。
なによりも、東西回廊の起点であるダナンはベトナムだけでなく
メコンエリアを見据えた時には、とても重要な役割である。
これはおおいに納得だ。
また、ベトナムのIT企業の最大手であるFPT社が
ダナンにICTの集積基地を創設している。
将来のシリコンバレーを目指しているようでもあり、
今のFPTの力ならばそれも可能なのではないかと思える。
引き続き、特別講演として、会宝産業株式会社の近藤会長より、
自社で実践されている静脈産業について講演いただいた。
今は自動車リサイクルが主たる対象のビジネスだが、
すでに世界80か国のリレーションを生かし、
ブラジルやケニアなどで現地拠点を設けて活動されている。
理念経営に裏打ちされた組織活動とICTの仕組みを武器に、
静脈産業を次世代の主たる産業として広げようとする志と戦略は
おおいに学びになった。
私だけでなく、日本人やベトナム人の多くから
「ぜひ、組みたい。すばらしい経営」と声があがった。
さらに具体的なビジネスアライアンスの申し出がいくつも生まれた。
最後は、弊社の建設・不動産ビジネスのカウンターパートである
PMC社ミン社長の講演。
日本で長年学んだ経験を活かして起業された方だ。
「5S」や「カイゼン」を組織運営の礎に据え、稲盛氏に師事する
ミン氏は日本人以上に日本経営のメリットを理解されている。
この講演を受けて、引き続き行われた交流会では日越経営者を
交えて具体的なビジネスネタが飛び交った。
このカンファレンスには四方事務所・白川氏ご一行にも
ご参加いただいた。
四方事務所様は本カンファレンスの協賛企業でもある。
ご一行の企業において美容品を扱っており、
商品PRにはベトナム人の若い女性も興味津々。
日本女性の若返りの秘訣には特に関心が高かった。
日本側からの投資や企業の進出に対しての猛烈なラブコール、
それに対して日本側のベトナム投資熱の高まりが実感できた。
ダナンでは7月29日~31日までの3日間、
越日文化交流フェスティバルが開催される。
弊社もこの素晴らしいダナンを日本の方々に
ご紹介していきたいと思っている。
—–