セキュリティセミナーをして以来、
ホーチミン現地で2回実施し、
他は、東京からのオンラインセミナーはほぼ隔月で
実施してきました。2000円ほどの有料セミナーであり、
2時間半とはいえ、通訳が入るので実質の時間はその半分。
物価水準から考えると、
1~2万円の価値のセミナーですが、
毎回、10人近くに参加いただいています。
(日本では無料のセキュリティセミナーが多く、
有料ではなかなか人が集まらない)
日本でのセミナーと違って、質疑応答が矢のようにきます。
オンラインで通訳を通じてなので、こちらで統制がとれなくなるくらい、
参加者同士で議論しだすことも。
たった3年ですが、この3年でのベトナムのセキュリティの進展は
目覚しいものがあります。
当社は20年前からベトナムに進出しているので、
組織的な面、人的な面、技術的な面、法的な面など、
ベトナムでセキュリティをキープすることの難しさを感じながら
取り組んできました。
ベトナム人のおしゃべり好きな国民性から、
仕事の内容を外部に漏れるのを
いかに防ぐかといったことに腐心しなければなりませんし、
会社で得た情報は自分のものとばかりに、
退職時に情報をもってでていくなどは、
彼らにとっては常識でした。
全般的なセキュリティ状況が劇的に改善したとは思いませんが、
一番変わったのは、セミナーに参加するような
ベトナム人経営者らでしょう。
経営者にしてもかつては、視察に来た日本人に対して、
自慢げに取引先情報をオープンにする姿があり、
ベトナムにはセキュリティ意識から教えないといけないと
思った方々も少なくありません。
セミナーを始めた当初は、
そんなこといってもベトナムでは無理、という反応や、
どうやったらいいのだ、できっこないという意見がありましたが、
日本企業と取引するためには、セキュリティが大事、
日本人が相当意識していることを知り、
前向きにセキュリティ対策にとりくんできています。
ここ最近のベトナムセキュリティセミナーでの質問内容を聞いていると、
ほぼ、日本と変わらなかったり、すでにやれていることが、
日本企業を上回っていると思わせるところもでてきています。
ベトナム企業はセキュリティ意識が低い、
セキュリティがなってない、と思うのは間違いで、
できている会社はできているし、
取引するに十分耐えうる会社がいくつもあります。
ベトナムは、急速にセキュリティレベルがあがってきています。
一方で、まだまだアジアの国には、
セキュリティレベルの低い国もあります。
ベトナムも企業によっては、
昔ながらのセキュリティ状態のところもあります。
バングラデッシュでは、今年2月にハッキングにより、
中央銀行から90億円が不正送金されるという事件が起きました。
このとき、ベトナムもセキュリティレベルが低い国として
攻撃を受けていました。
弱いところを狙うというのも攻撃側の定石であり、
アジア企業と取引をし、ネットワークを接続していくなどしていく際には
まだまだ注意が必要ではあります。
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