40代後半になると、この言葉の深さが改めて身にしみる。
日々、さまざまな方とお会いする仕事をしていると、
特に、経営者や職人、芸術や芸能などの分野で
自立した方とお会いすることが多い。
流行り言葉であらわせば、エグゼクティブクラスといえるだろうか。
多くの人生経験を積んでこられ、
人間的に魅力的で深みのある方が多い。
皆共通しているのは、謙虚であるということである。
そして、品がある。
こういう方々と、お会いする度に、本当に自分は人並み以上に
成長できているのだろうかとふと思い、
成長とは何かを改めて考えてみたくなる。
正直、若い頃は、仕事に関してはハチャメチャなことをよくしていた。
礼儀知らずと怒られたこともある。
要するに大人のビジネスパーソンとしての常識に欠けていたと思う。
若気の至りで、目をつぶっていただいたことも多々ある。
それからは少しずつ、先輩の皆様から、
学んできたつもりではあるのだが・・・。
これ以上、自分のことをつらつら書いても仕方がないと思うので、
最近、人とお付き合いしていて感じることをいくつか書いてみたい。
お話しするだけで、勉強にもなり、刺激を受ける方々が多い反面、
会ってはみたが、つまらない人も時々出くわす。
こんな人は、正直うんざりだ。
○自分の話ばかり、しゃべりまくる人
おおむね、その道を極めたという人に多いような気がする。
もしかしたら、話し相手が自分以上にそのテーマに関して、
精通しているかもしれない・・・。
これぐらいのセンサーはもって欲しいものだ。
○自分のことは棚に上げて人のあらばかり探る人
あるいは、人の弱点ばかり攻める人。
自分は完璧で相手にのみ落ち度があるという構図を作りやすい。
○お金儲けしか頭にない人
例外もあるが、金融系、不動産系に多い。
もっと、足元を見てビジネスに取り組んで欲しいと思う。
今や世界で人類がどう共存していくかを
当たり前に考える時代なのに・・・。
○約束をいい加減に考えている人
例えば、重要なイベントを平気で当日ドタキャンするような人。
社長をやっているような人だとなおさら失望する。
手配する側のことも考えてもらいたい。
○時間にルーズな人
これは傾向があって、大企業で仕事をしてきたような人に多い。
時間の本当の大切さを知らないままでビシネスをしている人だ。
○自分は、完璧だと思っている人
いくらその道のプロでも、上には上があるだろうに・・・。
また、他の分野での達人から教わることはいくらでもあるのに・・・。
要するに謙虚さのない人。
こういう人は立場をわきまえず、常に対等意識が
強いからやっかいだ。
書き出したらきりがないが、
これらは、若手の話ではなく40代ぐらいの人の話である。
まさに、上記にあげたような人は唯我独尊。
人の言うことにはあまり耳は傾けない。
人生折り返しているにもかかわらず、大丈夫かと心配したくもなる。
誰もアドバイスなり注意をしてこなかったのか、とも思ってしまう。
時には「いい加減にしろ」と文句のひとつもつけたくなる。
私の性分を知っている親しい人は、
「40歳を超えて変わるわけがない。無駄だからやめといたら」
といつもの反応。
もっとも冷静に考えてみれば、
今まで人生の半分以上それでやってきたのだから、
いまさら変わる気などないと思うのも事実だが・・・。
それでも、どんな人でもこれから先、よほど痛い目にあうか、
失敗でもすれば、変化する可能性はあると思う。
ジョハリの窓にあるが、自分の知らない、他人が知っている自分を、
どれだけ意識して、謙虚に人の言うことに
耳を傾けるということの大切さを実感する。
知れば知るほど、キャリアを積めばつむほど、
自分の無知や未熟さを知り、ますます謙虚になる。
こういう心構えの人は本当に成長できる人だと思う。
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