ゴルフは何歳になってもできるスポーツだ。
老若男女、どこの国の人も関係なく楽しめる。
有名な話だが、他のどのスポーツよりもメンタル面の影響が大きいスポーツだ。
また、自然との闘いでもあるスポーツだ。
確かに、秋晴れの快晴の日や桜の咲く季節にするゴルフなどは、格別だ。
しかし、例え、夏でも台風でも近づいてこようものなら、激しい雨風の中ゴルフをすることにもなる。
日本の3月ごろであれば、三寒四温の言葉通り、“当たり外れ”が相当ある。
当たり前だが、相手は“天気”なので、プレーする人が期待しているとおりにはならない。
こんな背景を考えても、ゴルフを楽しむには、それなりにメンタル的要素が影響する。
さらに言うと、シングルプレーヤー、俗に言う上手い人になると、本当に楽しんでいるとは言い難い。
もはや修行に近い。
その点、私程度のゴルフは気楽なものかと思いたいが、そうでもない。
なぜか、たった一打、自己最高記録を更新するだけでも何回も壁にぶつかる。
さて、話を本題に戻すことにしよう。
20代は、仕事の基礎トレーニングの時期であるという考えは、今までのブログで何回も書いてきた。
今回は、この基礎トレーニング期間に大切な心構えを、ゴルフを事例に説明したい。
私のゴルフ仲間でもあるシニアの方のゴルフに対する取り組みには感心する。
この方は、ゴルフ歴40年近い。
お年は、70代前半である。
コンペでも結構、上位に食い込むし、実質のスコアを争う『ベストグロス』でよく優勝される。
この方は、経営者であり、過去、苦難の修羅場を何回もくぐりぬけておられる。
ゴルフが未熟な私などから見れば、経営の修羅場に比べたら、ゴルフなんてプレッシャーにならないだろうと思うが、この方は言い切る。
「ゴルフの方が難しい部分がある」
最初に書いたが、ゴルフとは自然が相手であり、コースによって形状、難易度などさまざまに異なる。
そうすると、当然のごとく運不運がつきまとう。
また、プロであっても、ミスもする。
そのミスが原因で不幸な事もおこる。
例えば、ナイスショットを打ったはずが、少しそれて、大きな木の根元に止まる。
次打はまさに至難の技を要求される。
カート道にバウンドして、OBゾーンに飛び出すこともある。
また、ゴルフには、バンカーと呼ばれる“砂場”が沢山ある。
腕達者な人でも、このバンカーは難しい。
ある時、この方とゴルフをご一緒した時に、何やら囁かれているのに気付いた。
例えば、バンカーにボールが入った時。
「バンカーの練習をさせてもらって有難う」
ボールがそれて、打つのが困難な場所の時、
「トラブルショットの練習ができてありがたい」
簡単なパットをはずしても、
「あなたはどうしてそんなに難しいの?」
何回も繰り返されているので、問うてみた。
「どうしてそういうことを、口にするのですか?」
するとこのような答えが返ってきた。
「それは、ゴルフに限らないが、同じことをするのでも、“しまった・・・難しい。失敗したらどうしよう・・・。運が悪い・・・”こんな事を、先に考えてしまっては、絶対に良い結果は生まれない。
いかにポジティブな発想を持って、ことに望むかが大事だからね。
そうすれば、結果がよくなる事が多い。
自己暗示でもあるしね」
考えてみれば、私も仕事に関しては、こういう考え方で仕事している。
トラブルが起こったら、失敗は成功のもとである。
大変な事になったと感じたら、「山より大きい獅子は出ない」と自分に言い聞かせる。
やることをやって、本番に臨んだら、人事を尽くして天命を待つのみである。
すでに準備段階で結果は決まっている。
ゴルフも仕事も一緒だと思うが、私の場合はゴルフにはまだ活かせていない。
最後にもうひとつ付け加えたい。
運・不運の話である。
ゴルフでは、雨男、雨女と良く話題にのぼる。
しかし、これは100%はまらない。
統計学上、長年データをとれば、お互いに平等なのである。
もうひとつ、ゴルフでも仕事でも同じだが、運と不運の数は同じ回数なのである。
これはゴルフを冷静にプレーしている人は、よくわかっている。
では、運が強い人がいるのはなぜか。
簡単だ。
常々、自分は運が強いと、自己暗示をかけ習慣化しているからである。
なによりもそれが自信に繋がる。
仕事で成長したければ、ボジティブに考える事が何よりも大切なことがわかるだろう。
また、今やこのことは、脳科学でも立証されていることでもある。
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