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BRAIN NAVI11号 近藤昇コラム「シニアが築く日本の信用ビジネス」

第11回 シニアが築く日本の信用ビジネス

もし波平が77歳だったら?」を上梓させていただき、約2ヶ月が経過しました。その間、多くの方々
からさまざまな意見をいただき、本当にありがたい限りです。今後、弊社はシニア分野の事業活動を
拡大させていく所存です。全国には多くのアクティブシニアが活躍しています。私も、随分と多くの
団体、コミュニティの方々とご挨拶をさせていただきましたが、いつも身の引き締まる思いです。
皆さんのエネルギッシュな活動を見ていると、50代半ばを迎えるこちらも負けてはいられない気持ちに
なります。

2月17日に「シニアビジネスセミナー」を開催させていただきました。ベトナムからは弊社の関連会社
アジアビジネスインベストメントでベトナム建設・建築ビジネスで精力的に活動いただいている
小山雄二さんに弊社のホーチミンオフィスから登壇してもらいました。小山さんは現在67歳。日本では
都市開発などの第一線で活躍された、それこそ一流のアーキテクトです。今やベトナムの建設業界で
縦横無尽に活躍しています。

小山さんのようなシニアがベトナムを縦横無尽に活動できるのはなぜか? 新興国や途上国の今は
昭和30年代です。日本で言えば高度経済成長期のど真ん中。「産めや増やせや」の機運の中、
街ができ、都市ができ、娯楽が生まれ、人々の生活の中にさまざまな利器が入り込んでいき、
豊かになった時代です。
この時代を知っているのは現在のシニア世代に他なりません。

また、それだけでなく日本は海外ビジネスにおけるアドバンテージがあります。それは『信用』です。
ベトナム人経営者の多くは日本を少なからず尊敬のまなざしで見つめています。「カイゼン」などに
代表されるように、日本の経営を学び続けたいと思っているのです。

「日本人がつくるならば安心」

農業も食品も、そして建設の世界でも、この日本神話は生き続けています。だからこそ、ベトナムは
日本に学びたいのです。

10年以上前からこのような声をベトナム人経営者から直接聞いていた私たちでしたが、当時は
日本側がベトナムに見向きもしない時代が続きました。しかし、時代は変わり、東南アジア、なかでも
ベトナムの注目度が高まり、多くの日本人が訪れるようになったのです。ようやく、私たちがかつて
ベトナム人経営者から懇願されたあの声に応えることができそうです。

昭和30年代の頃の日本を知っている世代はやはりタフです。現在のベトナムと本当に似ています。
だからこそ、新興国や途上国のビジネスにはシニアがマッチするのではないでしょうか。
なにもベトナムだけではありません。タフなシニアが日本の看板を背負い、信用ビジネスを広めて
いただければと思っています。

4月15日には「アジアビジネスカンファレンス」を東京で開催します。
さらに、5月25日にはベトナム・ダナン市で初めての「アジアビジネスカンファレンス」を開催
することに決定しました。今回はシニア世代も数多く現地に訪れる予定です。日本の兵(つわもの)
であるシニアにダナンはどう映るのか? 今から楽しみでなりません。